自臭症とは?自臭症の原因は?症状や特徴は?自覚症状はある?
自臭症とは、特に臭くないにも関わらず、自分の口臭や体臭などの臭いで周囲に臭いと思われていると思い込む精神的な病気です。
人間誰しも口臭や体臭があるものですが、自臭症の方は実際には特に気にならない程度の臭いでも、自分はとても臭いと思い悩んでしまうのです。
そこで、自臭症について、また自臭症の原因、症状や特徴、自覚症状はあるのかについてまとめました。
自臭症とは?
自臭症とは、自己臭症や自己臭恐怖症、口臭ノイローゼなどとも呼ばれる精神病の一種です。
実際に口臭や体臭が強い場合とは違い、特に気にする必要のない程度の口臭や体臭でも、自分の臭いが周囲に迷惑をかけているのではないかと思い込むのが自臭症です。
自臭症は、10代後半の若い年代の方が特に発症しやすいと言われていますが、どの年代の方にも起こり得る病気です。
自臭症の原因は?
自臭症を発症する原因は人それぞれ異なりますので、一概には言えません。
ただ、自臭症を発症しやすい人の性格としては、完璧主義であるという点が挙げられます。
また、周囲から自分の臭いを指摘されたことがきっかけで、自臭症を発症するケースも多くあります。
完璧主義な性格
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自臭症になる人は、几帳面であったり、潔癖であったり、いわゆる完璧主義者の場合が多くあります。もちろん、完璧主義の人が必ずしも自臭症になるというわけではありません。ただ、完璧主義の方は、口臭や体臭の些細な臭いも許せないといった感情が強くなり、結果的に自臭症を発症することがあります。
周囲からの臭いの指摘
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実際には気にする程の臭いではないとしても、友人や家族など周囲の人から自分の口臭や体臭を指摘されることで、自分が臭いと思い込む場合があります。仮に、周囲の人間が冗談半分で言っていたとしても、本人が臭いと思い込むことで自臭症を発症してしまうのです。
自臭症の症状や特徴は?自覚症状はある?
自臭症の症状や特徴には個人差がありますが、代表的な症状としては自分は臭いという思い込みから生じるネガティブな妄想や過剰反応、特定の場所での恐怖などがあります。
また、自臭症は自分では自覚しにくい症状だと言われています。自覚症状がないため、周囲にも相談出来ず、いつまでも一人で思い悩んでしまうのも自臭症の特徴です。
周囲に対するネガティブな妄想
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自臭症は、自分の口臭や体臭が臭っていることで、相手に嫌われている、避けられているといった妄想を抱くという症状がよく見られます。そのため、仮に臭いとは全く関係ない他のことが原因で悪い結果になったとしても、全てを自分の臭いのせいにしてしまうという点があります。
他人の動作に対する過剰反応
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他人が鼻をすすったり、咳をしたりすると、自分が臭いからそういった動作をしていると思い込み、過剰に反応するという症状も自臭症ではよく見られます。また、そういった動作が気になりだすと、ますます自分が臭いという思い込みが強くなります。
人が密集する場所への恐怖
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電車やバス、エレベーターなど人が密集する空間にいると、自分の臭いが周囲の人に迷惑をかけているのではないかと思い、人がいる場所への恐怖心が強くなります。特に、人と人の距離が近い場所、密閉された空間であるとますます恐怖を感じます。
自臭症は日常生活に支障をきたすことも多い
自臭症は症状の程度にもよりますが、重症化すると家から出ることが怖くなったり、人と会うことが出来なくなったりする場合もあります。
外に出られない、人と会えないとなると、学校や会社へ行くことも出来ませんので、日常生活に多大な影響を与えることになります。
また、外へ出ることが出来ても、自分の口臭が気になってマスクを外すことが出来ない、口を手で押さえながらでないと会話が出来ないという場合も多くあります。
自臭症は自分も周囲も気が付かないうちに、どんどん深刻化していくケースもありますので、注意が必要です。