口臭は遺伝する?親から子供に口臭が遺伝する可能性は?
自分やパートナーが口臭を持っている場合、もしかしたら子供にも親の口臭が遺伝してしまうのではと考えたことはありませんか。
口臭は人からの印象を左右する大きな要素になりますので、子供に口臭が遺伝してしまったらと考えると不安ですよね。
ただ、実際に口臭は遺伝することはあるのでしょうか。そこで、口臭は遺伝するのかどうか、また親から子供に口臭が遺伝する可能性についてまとめました。
口臭は遺伝する?
口臭は遺伝するかというと、厳密には口臭自体が遺伝するということはありません。ただ、口臭が発生する原因となる体質や病気が遺伝して、結果的に口臭が発生するというケースはあります。
ただ、病気や体質による口臭は原因の1つに挙げられるというだけで、必ずしも病気や体質の遺伝が原因で口臭を発生するということはありません。
口臭は歯周病や虫歯などといった口腔内のトラブルが原因で発生する場合が多く、そういった後天的な原因に比べると、先天的な遺伝が原因で口臭を発生する場合は極めてまれだと言えます。
つまり、親が口臭を持っているからと言って、子供にも口臭が遺伝するということはなく、子供自身の問題で口臭を発生している可能性の方が高いのです。
親から子供に口臭が遺伝する可能性は?
上記で記載した通り、親から子供に口臭自体が遺伝する可能性はありません。ただ、親の病気や体質が遺伝したことが原因で、子供にも口臭が発生する可能性はあります。
では、どういった病気や体質が遺伝すると、口臭が発生するのでしょうか。
魚臭症(トリメチルアミン尿症)
口臭の原因になる病気で、親から子供への遺伝の可能性があるのは魚臭症です。魚臭症とは口臭や体臭で魚の腐ったような臭いを発生する病気で、トリメチルアミン尿症とも呼ばれています。
魚臭症の原因は、トリメチルアミンという物質で、トリメチルアミン自体が魚の腐ったような臭いがするという特徴があります。本来であれば、トリメチルアミンは体内で酵素によって分解されますので、そのまま排出されることはありません。
ただ、魚臭症の方は分解酵素がなかったり、機能が低下していることでトリメチルアミンが分解されないまま排出されてしまい、口臭や体臭の原因になります。
そして、魚臭症は後天的に発症することもありますが、遺伝によって発症することもありますので、親が魚臭症の場合は子供にも遺伝し、口臭の原因になる可能性はあります。
口臭が発生しやすい体質
魚臭症の他にも、口臭が発生しやすい親の体質が遺伝することで、子供も口臭を発生する可能性はあります。
例えば、唾液が出にくい、のどや鼻の形から口呼吸になるといった体質です。また、他にも舌の上に溝が出来る溝状舌などが遺伝して口臭の原因になることもあります。
ただ、こういった体質はあくまでも口臭が発生しやすい体質というだけですので、仮に親から子供へ遺伝したからといって、必ず子供が口臭を発生するというわけではありません。
遺伝するのは口臭の原因となる病気や体質
上記で記載したように、親の口臭自体が遺伝することはありません。親に口臭があるからといって、子供も口臭があるということはないのです。
口臭に遺伝が関わってくるのは、口臭自体ではなく、口臭を発生する原因となる病気や体質です。
病気や体質は親から子供に遺伝する可能性もありますので、そういった意味では間接的に口臭が遺伝すると言えるかもしれません。
ただ、口臭が発生すやすい病気や体質が遺伝する可能性があるというだけで、口臭そのものが遺伝するわけではないことは覚えておきましょう。