わきがは遺伝する？子供にわきがが遺伝する確率は？
わきがは遺伝するという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。わきがは生まれつきの体質というイメージがありますが、もし両親がわきがの場合は子供も必ずわきがになるのでしょうか。逆に、両親がわきがでなければ、わきがになることは絶対にないのでしょうか。
そこで、そもそもわきがは遺伝するのか、そしてもし両親がわきがであった場合、子供に遺伝する確率はどれくらいあるのかについてまとめました。
わきがは遺伝する？
わきがは遺伝します。正確に言うと、遺伝するのはアポクリン汗腺の量です。わきがは脇にあるアポクリン汗腺から出る汗が原因となり、アポクリン汗腺の量が多いと強い臭いを発生しやすくなるのです。
子供がわきがになった場合、かなり高い確率で両親や祖父母からの遺伝で発生していると考えられます。逆に、遺伝以外でわきがになる可能性は極めて低いのです。ただ、遺伝以外でわきがになることが全くないわけではありません。
両親や親族にわきがの方がいないのに、自分だけがわきがになった場合、主な原因は生活習慣や食生活の乱れです。脂っこいものばかり食べていたり、不規則な生活を送っていると、わきがを発症する場合があります。また、ストレスが原因でわきがを発症するケースもありますが、やはり遺伝以外で突発的にわきがになる可能性はかなり低いと言えるでしょう。
子供にわきがが遺伝する確率は？
子供にわきがが遺伝する確率は、かなり高いと言えます。具体的には、両親のどちらか一方がわきがの場合は50％、両親共にわきがの場合は80％で子供にわきがが遺伝します。なぜこれほど遺伝する確率が高いかと言うと、わきがは優性遺伝するためです。
優性遺伝とは、簡単に言うと次世代に現れやすい遺伝です。遺伝子は2つセットとなりますので、仮に一組の遺伝子を「A」と「a」で表すとすると、遺伝子の組み合わせとしては「AA」「Aa」「aa」の3通りあります。
仮にわきがを発症する体質を「A」、わきがを発症しない体質を「a」とした場合、わきがを発症する「A」の方が「a」よりも優先的に子供に遺伝するのです。そのため、両親のどちらかが「Aa」の遺伝子を保有していたとすると、子供にわきがが発症する確率は50％、両親共に「Aa」の遺伝子を保有していると、80％の確率で子供に遺伝します。
また、両親共にわきがではないのに、わきがを発症した場合、隔世遺伝の可能性があります。両親の祖父母にわきが体質の方がいると、隔世遺伝で症状が現れるケースも珍しくありません。
ちなみに、子供がわきがかどうか分かるのは、思春期以降だと言われています。小学校高学年～中学生頃の思春期になると、第二次性徴に伴い、アポクリン汗腺も成長していきますので、わきがの症状が現れるようになります。
ただ、仮にわきがの体質が遺伝したからと言って、必ず強い臭いを生じるというわけではありません。仮にアポクリン汗腺の量が多く、わきが体質であっても、臭いが発生しないというケースもあります。
しかし、逆に両親がほとんど臭わないわきがであっても、遺伝した子供は強い臭いを発生する場合もあります。わきがが遺伝する確率はかなり高いと言えますが、臭いの強さが同じように遺伝するというわけではないのです。
